あとがき

新型コロナウィルス感染症の蔓延で、

外出がむずかしくなり、

新しい刺激に出逢うことが減り、

マスクが必須となったことで、声を発することが減り、

育ち盛りの子どもたちは、遊ぶ場がなく困っていました。

 

そこで、かぞくのアトリエ様よりご相談いただき、

音や声で遊ぶ機会を子どもたちのために作るため、

わたしが講師として楽器づくりを企画させていただきました。

 

わたしも、今回が初めてのことだったので、

講師がつとまるか、みんなきちんと作れるか、

楽しんでもらえるか、

と、不安もありましたが、終わってみたら、

とても楽しんでいただけて、わたしもお子様や親御様と

触れ合いながら過ごせた時間がとても幸せでした。

 

この楽器は、このワークショップのために、

わたしが試行錯誤を繰り返して生み出した

完全オリジナルのダンボール楽器です。

 

最初は、

パズル形式で組み立てていくので、「想像力」を育て、

楽器を作るこの工程を親御さんがお子様と一緒に

アイデアを出しながら行います。

最後は、

自分の好きな物で装飾していきます。

好きなものを形にしていく作業からは、自然な流れで

「創造力・感性」を子どもたちが発揮していました。

 

絵を貼りつけることにした子に、

「何を描いているの?」と聞くと、

「お母さん」と答えてくれたり、

「ほら!見て!こうなったよ〜!」と

自分から教えてくれる子もいて、

本当に、感動しました。

 

みなさんの作品が個性的でどれも素晴らしかったです!

 

完成した世界にたった一つだけの

オリジナル楽器をみんなで手に持ち、

「即興」で「音楽」を合奏しました。

 

音楽的ルールなどは、あえて作りませんでした。

感じるままに、演奏していいからです。

 

その場で、全員で作る即興音楽は、

とても自由で、いろんな音が響き合い、

とっても愉快な世界が出来上がりました。

 

作って、触って、お話しながら、

耳を使って「音」を楽しみ、

遊ぶように「自分の音」を出す。

 

楽しい!と感じる、その心、

やってみたい!と感じたことに挑戦できる環境、

 

その心、その環境が、わたしはとても

大切だなぁ。

 

と改めて、深く感じました。

 

ご参加くださった皆様、

ご依頼くださった「かぞくのアトリエ」様、

本当に貴重な機会をいただきまして

誠にありがとうございました。

 

 

中田真由美