2018年4月30日(月) はれた
大阪梅田に到着すると、ずいぶん前から気になっていた「ガレット」のお店のことを思い出して、その方向へ歩いてみたら、地図を見ずにたどり着いた。こういう「流れ」のいい時、必ずそれに従う私は、そのガレット屋さんに吸い込まれるようにして、入店。と、思いきや。 人気店らしく、待ち時間。(さっきのスムーズな流れ、どこ行った?笑)
少し待って人生初だったガレットを食べることができた。
モチっとした生地、レモンとアイス。ふむ!おいしゅうございました。
ガレット。 だがしかし、ここは紛れもなく 大阪 である。
私の大阪は、たこ焼きではなく、食い倒れ人形でもなく、
紛れもなく 井波陽子さん なのであり、今日ここにいる理由だって、
陽子さんなのだった。
というわけで、陽子さんのおうちにお世話になります。
もうかれこれ6年くらい毎年5月に大阪にきていて、必ず陽子さんのお宅に長く滞在させていただくパターンであり、私も6年分の年を取り、陽子さんに出会ったときよりもっと、生活のことで出来るようになったことも増え、今回は、何か陽子さん宅でお手伝いできることはないか、、、と考えていたのだけれども、到着すると陽子さんから、ひとつご提案があって、とても嬉しかった。
しかも、とても素敵な素敵なご提案だったのである。
「中田さん、来て早々でとても申し訳ないねんけど、この大量のさくらんぼの種を一緒に取るの手伝ってもらってもいいかしら~?それしながら、会話出来たら、素敵やと思うねんけど、中田さんどうおもう~?」
と。
私は、陽子さんのそのご提案の仕方も、内容も、その時の陽子さんの笑顔も素敵が過ぎて、心は一気に花が咲く様に鮮やかになったので、もちろん、どうか是非ともやらせてください~!。という感じで、夜までずっと一緒に会話をしながら、さくらんぼの種取りをして陽子さんと過ごした。
陽子さんは、面白くて「よっしゃ、女二人の、種取り合戦やな!」と言って腕まくりをしていた。
それを受けて、私は内心で「うっしゃ~!負けへんで~!」とか思いながら、ハハハ!と笑った。
思えば、さくらんぼの種取りだけをひたすらするのも、人生初めての経験だった。
なんとなく、さっきの陽子さんの「種取り合戦」を気にしていた私は、会話をしながらも、
(あとで、最後に、取った種の数かぞえて、多い方の勝ちね!という事になるかもしれないから、スピーディーに、スピーディーに!)と、思いながら何食わぬ顔で、手際よく、種を取まくっていったのだけれども、、、
途中で、陽子さんに大事な電話が入って、陽子さんは手を止めてしまった。
私はその間も種を取まくっていたので、
(こりゃ、もう、ずるいな。陽子さんは今タイムロスしてるのに、私だけ取っちゃってるもんな。私も手を止めておこうか、、いや、この電話は、けっこう長くなりそうだぞ。種を取ることに専念しよう。)と思いながら、ひとり葛藤をしていた。笑。
そうこうしているうちに、結局私の中でも、種取合戦のことは忘れ去られていき、
(恐らく陽子さんの方は、もっとうんと前から忘れていたに違いない、笑)
最後。
ほんとうにたくさんのさくらんぼの種を取きったことに、
お互いに達成感を感じて、満足しており。
そのまま、陽子さんは、お風呂を入れてくださり、
私は、それに従い、湯につかり、
では。
と言って、先に眠らせていただいたのであった。
どこへ行った、
「 女二人の種取り合戦 」
いい湯でしたよ、陽子さん。
ー完ー
※さくらんぼは、後日、さくらんぼのジャムになりました。ああ!すてき!