森の中で根をはる一本の木
晴れたり 雨降り 凍えそうな夜
小さな命に エサをやり
すべてを見ている大きな木
彼は誰のものでもない
そこで生きている者の姿を見ていた
脈をうつ音を感じてた
彼はそこに根をはる大きな木
寄り添うものもなく
抱きしめ合うこともない
ただ 赤い風船
流れ流れて絡まって
しばらく そばで 揺れていた
強い風よ 吹くな
時間よ 止まれ と 心のどこかで
願っていた
けど
赤い風船 飛んでった
青空 楽しげに 舞い上がる
赤い風船 飛んでった
当てどのない旅 風が吹く
赤い風船 飛んでった
青空 楽しげに 舞い上がる
赤い風船 飛んでった
もう 手に届かない
赤い風船 飛んでった
当てどのない旅 風が吹く
青空に抱かれ
愛しあっておくれ
赤い風船
赤い風船