大阪では、いつも、お世話になっている私の心の故郷、ピアノ弾き語りシンガーの井波陽子さんのご自宅に今回は、まるまるお泊まりさせていただきます。
陽子さんもお忙しい中なので、大阪に到着後、先に私が無人のご自宅の中に浸入させていただき、そうして陽子さんのご帰宅を待つ運びになりました。陽子さんが帰宅され、会えたのは昨晩の遅い時刻で、少しだけお話して、それで、寝て起きたら、陽子さんは遠征の為、出発されており、私は陽子さんの家を守る、『ヤモリ』に化けていました。明日の夜、陽子さんが帰ってくるので、それまでヤモリです。
もう何度目になるんだろう。今回の大阪、ここへくるまでは、お昼のバスで8時間ほどかかりました。バスの中では、映画が観れる座席で、2本も鑑賞できて有意義で。新幹線よりもバスが好きだなぁと思いました。景色も眺めながら、足がむくんでしんどくても時間をかけたい。その経過が好きなんだなぁと。
毎回、陽子さんに会う頃、5月。何かを知り自分自身の変化を感じます。
私は、現在31歳ですが、この年齢に至るまでのことを行く道で考えていました。20代前半は、闇夜の中で精神的にもかなり不安定で27歳頃から回復の兆しが出て、周りが見えるようになったら今度は周りが大変な事ばかり起きてまた滅入って。おかしくなりそうだったので、今は独りになって、自分の時間を自分だけの時間として確保しながら、その中で見つけた素敵を共有するため友達や家族や仲間といる幸せな時間と、という形で味わいながら、置いてきた青春とのお別れの身支度をしているような日々です。大人の階段をやっと登り始めたのです。
ただ、やはり私の人生の重きは、誰もがご存知の通り、想い感じながら歌って生きる事なのです。死ぬまで変わらない。死んでも変わらないかもなぁ。その軸を今度は地にもっと深く根ざす頃合いだなぁと感じています。
オリジナルのやり方、在り様、生き様、なかなか私の思想や生活は、個性的と見られがちですが、自分で思うにとても月並みです。この月並みの勇気と選択肢を持って、いかにオリジナルを生き抜くか。
そういったところにおります。
そこで、今回のこの大阪での時間は、5日の間、東京から離れることにしました。決まっているのは、谷町九丁目のワンドロップさんでの単独公演の一本だけです。
私はこれを『客観的に自分を見つめることのできる単独公演』というタイミングだと見ています。
なので、ゆっくりと、この時間をまったりと、切り離してお散歩しながら、そして、バシッとひょろっと歌わせていただきながら、東京に戻るまでの間として、シンプルに生きる方法を覚えてこようと思います。
井波陽子さんが大好き。
大阪に来られるようになれたことを本当に感謝しています。そして、ワンドロップの11周年のお祝いが単独公演という形でできるようにお声がけくださった店長の森下さんに心から感謝をしています。
お客様みなさまにお会いできるのが、とても楽しみです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
ヤモリ中田より